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| ■ブログには日記以外にもいろいろな使い方がある |
――今回、「このブログがすごい!2007」はどのような基準でランキングされているんですか。
岡部氏:大きな方針としては、二次情報モノのブログは上位に入れないようにしています。「ニュースをクリッピングしてきて紹介する」とか「海外の面白情報を紹介する」といった二次情報を扱ったブログというのは数が多く、人気も高いのですが、この本であえて紹介する必要はないかなと思いました。それよりも、自分が思ったことや感じたことを発信している一次情報モノのブログを優先的に選んでいます。
また、皆が参考になりそうなブログを積極的に選んでいます。「ブログって、単なる自分の日記でしょ?」と思われている方も多いと思うのですが、それだけではないはずです。ブログにはいろいろな使い方があるのだともっと知ってもらえる、「こんな使い方もあるんだよ」ということを知ってもらえるようなブログを上位に持ってきています。
例えば、今年1位にランキングしたブログは、「SA・TO・MI〜娘への想い〜」ですが、これは、2004年10月5日に、何者かに娘さんを殺害された作者が情報提供を求めて発信されているブログなんです。つまり、何かあった際に、情報提供を求める手段として、ブログというツールがあるということを分かってもらいたいと思い、1位にランキングしました。
2位は「こどりんち」というポッドキャスティングです。6歳のこどりちゃんという女の子がやっているものなのですが、こんな小さい子でもポッドキャスティングができるということを知ってもらいたいと思い、ランキングに入れました。すごく可愛いですよ。「今日はランドセルを買ってもらいました」とかそういった内容が毎日続いています。楽しいので、ぜひ、アクセスしてみてください。
――これ、可愛いですよねえ。
岡部氏:こどりちゃんが適当に作ってアカペラで歌ったものをアップしたところ、それを聴いたピアノの上手なブロガーさんが、そのアカペラに曲を付けて送ってくれたという話もありました。感動的じゃないですか。
また、9位の「トーキョーウジキントキ」も、ブログを作る参考になるのではないかと思って、選びました。このブログ、夏だけしか情報を更新していない“夏季限定”のカキ氷専門ブログなんです。
――本には「ブログ界のTUBE」って書いてましたね(笑)。
ブログって、「毎日書かなければいけない」と、勝手に自分の中でハードルを高くしちゃって、そのせいでなかなか始められない方や、変なプレッシャーを感じている人が多いと思うのですが、「夏だけやる」というのも大いにアリだと思うんですよ。「こういうやり方もOKなのだ」ということを知ってもらえれば嬉しいです。
――「動物チラリズム」も面白かったです。
これは「アイデアモノ」ですね。「動物チラリズム」は、動物のカメラ目線の写真を集めた写真ブログです。デジカメの性能が上がっているので、割と誰でもきれいな写真が撮れるようになり、単に「きれいな写真のブログ」という基準だけでは選べなくなってきています。そういった中で、カメラ目線の写真とカメラ目線でない写真の両方を載せるという発想が面白いと思い、選びました。
3位の「私は毎日(のように)自動販売機の写真を撮っています。ごめんなさい。」も今年の話題作ですよ。すごいですよ〜。毎日、自動販売機を撮っているだけなんです(笑)。
しかも、これだけ聞くと、普通は、街で見かけた面白い自動販売機をいろいろと撮って掲載しているのかと思うじゃないですか。ところが、この人は、同じ自動販売機を毎日撮り続けているんです。たまに「コーンポタージュスープがなくなりました」とか「変化があった日は、手間がかかるので、腹が立ちます」って書いてあるんですが、作者は「同じものを毎日撮り続ける中で、微妙に変化してくるグルーブ感」と表現したりしています。ほとんど「変化なし」なのですが、たまに変化があると読んでいる方も嬉しくなります(笑)。
このブログでは、毎日ブログがアップされることによって出てくる新しい面白さを発見することができます。多分、見ても何の役にも立たないのですが、そういったブログを「狙って作った」というアイデアが面白いと思います。
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| ■ブログの動きは速い |
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| ▲ おかべ・たかし:京都市生まれ。『別冊宝島』の編集を経て、現在はフリーランスの編集・執筆業。著書に『ブログ進化論−−なぜ人は日記を晒すのか』(講談社プラスアルファ新書)、『Web2.0殺人事件』(イースト・プレス)がある。デジタルARENAでも「ネット偏差値40からのネットトレンド講座」を連載中 |
――今年だけでなく、昨年、一昨年のベスト20も紹介されていますね。振り返ってみると、更新が停止しているものや、逆に書籍化されたものなど、動きの激しさを感じますね。
岡部氏:3年間続けたことで、嬉しかったこともいくつかありました。今回、15位に選んだ「食い道をゆく」の作者は元・法定画家で、食の体験を4コマ漫画で描いてアップされているのですが、その方に「本で紹介させてください」とご連絡差し上げたところ、去年、僕が「このブログがすごい!2006」という本で紹介した「書道家OL蓮花の きょうの筆文字」というブログを本で知って、自分もやりたくなって始めたと教えてくださったんですよ。
――そうなんですか!
さらに、そのOLさんは、1冊目の「このブログがすごい!2005」を見て、ブログを始めたそうです。このように、どんどんブロガーが派生的に広がっていくのを見るというのは非常に面白いですね。そのためにも、このシリーズの出版は毎年続けていきたいです。
| 筆者紹介 山田久美(やまだ・くみ) |
| 「デジタル技術」「技術経営」をキーワードに執筆活動を行っているフリーライター。大学で数学を専攻後、都市銀行システム開発部に入行。第3次オンラインのカットオーバーに携わる(年齢がばれそう)。その後、フリーライターに転身し、現在に至る。2005年3月にMOT(技術経営)専門職大学院を卒業しMOT修士を取得。日本の高い技術力を日本人として誇りに思っています! |

















