前回に引き続き、フトコロに優しい大画面薄型テレビの選び方を考えてみよう。

 薄型テレビを選ぶときにまず注意したいのは、HDMI端子の有無だ。HDMIとは「High Definition Multimedia Interface(ハイ・ディフィニション・マルチメディア・インターフェース)」の略で、レコーダーやAVアンプとテレビを接続する映像、音声端子のこと。1本のケーブルで映像と音声を伝送するので、簡単に配線できるというメリットがある。

 また、HDMIはHD DVDビデオ、BDビデオを“最高画質”であるフルHD(1920×1080)で表示するのに欠かせない「著作権保護機能」に唯一対応している規格。要は次世代ディスクを最高画質で再生するにはHDMI端子が欠かせないのだ。ちなみにPS3もHDMIで接続しないと最高画質でゲームやBDビデオを楽しめない。

次世代コンテンツを楽しむならHDMI端子は不可欠

 これらの次世代コンテンツの最高画質再生にこだわるなら、テレビの選択は前回紹介したフルHDパネルの搭載と、このHDMI端子の組み合わせは必須条件となる。もちろん、接続の簡便さだけをみてもHDMI端子を搭載する製品を選ぶと使い勝手が良い。

HDMIケーブルの価格は2mで約3500円程度。AVケーブルなどに比べて割高だ

  従来はHDMI端子搭載の有無で「上位モデル」と「エントリーモデル」に分かれている感があったが、最近の製品はHDMIを搭載する製品が増えてきた。既にPS3のようにゲーム機の接続にも使われるようになっているので、今後はHDMI端子の需要は増えるばかりだ。そこで選び分けをする場合は、「HDMI端子があるかないか」ではなく、「HDMI端子をより多く備える機種」を選ぶのが基本だ。

 現状では東芝の「REGZA 37Z2000」のように、HDMI端子を3系統搭載する製品を選んでおけば事足りるだろう。ただ、HDMI端子はゲーム機だけでなく、ハイビジョンムービーでも利用するので、僕は3個でも足りないと思っている。2007年に登場する薄型テレビはHDMI端子を5〜6個程度備える製品が登場するのではないだろうか。

PS3(プレイステーション3)のHDMI端子(左端)。音声と動画を1本で伝送できるので、ゲーム機用の標準端子になるだろう

  そのほか、デジタルチューナーを2系統搭載する製品もある。メリットはi.LINKを使用することで、1系統のチューナーを外部録画機器用として使用できる点だ。例えばアイ・オー・データ機器の「Rec-POT(レックポット)シリーズ」を接続すれば、テレビでデジタル放送を楽しみながら、もう1系統のデジタルチューナーを使って裏番組を録画できる。また、2画面表示機能を使って、デジタル放送を同時に2番組表示して楽しむことも可能だ。

32V型の選び方はコレだ!

 まず下表を参考に32V型の選び方を見ていこう。32V型はフルHD対応の製品は無いが、地上デジタル放送対応機で、10万円台前半から選べるのが魅力。地デジチューナー非搭載の機種であればクイックサンの「QLA-XB32TV」や、表には入っていないがアイ・オー・データ機器の「FTV-321H」など、10万円を切る製品もある。

 32V型クラスは、画質についてはある程度目をつむり、予算優先で薄型テレビの省スペース性を選択するユーザーに向いている。ただ、ソニーの「BRAVIA(ブラビア) KDL-32S2000」や松下電器産業の「VIERA(ビエラ) TH-32LX60」、シャープの「AQUOS(アクオス) LC-32BD1」など、大手メーカーモデルが10万円台前半で手に入るのは魅力。僕ならこの3機種から選ぶ。

●割り切りポイントはココ!
・フルHD表示よりも予算を優先
・フルHD表示ができない37V型を20万以上で購入するなら格安の32V型を選んで高画質モデルが安くなるまでの中継ぎに使う

価格で選んだ! 32V型のオススメ3機種

・ソニー「BRAVIA KDL-32S2000」
「BRAVIA Sシリーズ」はソニーBRAVIAシリーズのエントリーモデル。最新の「S2500シリーズ」と比べて、ライブカラークリエーション回路を搭載していない点が大きな違い。映像を比較すると、ライブカラークリエーションを搭載するS2500の方が自然な発色に感じられ、S2000は原色が若干どぎつく感じる。ただ、そのあたりは好みなので、店頭で比べて納得できれば“買い”だ

・松下電器産業「VIERA TH-32LX60」
最新モデルの「TH-32LX65」との大きな違いは「VIERA Link(ビエラリンク)機能」の有無にある。VIERA Linkは同社のレコーダーやAVアンプなどとテレビをHDMIケーブルで接続し、テレビのリモコンでシームレスに操作できるという機能。これは対応する同社のレコーダー「DIGA(ディーガ)シリーズ」を持っていてこそ利用できるもの。そのため他社のレコーダーをつなぐ予定、もしくは既に持っている人なら不要な機能だ。動画に強いVIERAを格安で手に入れるならTH-32LX60がオススメ

・シャープ「AQUOS LC-32BD1」
シャープで選ぶなら「LC-32BD1」はかなりお買い得な機種だ。最新モデルのLC-32GH1との違いはHDMIの端子数と、1ビットデジタルアンプの有無。LC-32BD1の方が音はちょっと物足りなくなるが、不満に思うほどではない(まぁ、このあたりは店頭で確認を!)。搭載する液晶パネルは同じなので、シャープらしい自然な映像を楽しめる。ショップによっては13万円を切る場合もあるゾ!

●32V型お買い得モデルをチェック!
会社名 製品名 デジタル
チューナー
解像度 HDMI
端子
発売時期 実売価格
(価格チャンネル)
シャープ LC-32GH1 シングル 1366×768 2系統 2006年8月 最安値
LC-32BD1 シングル 1366×768 1系統 2006年1月 最安値
ソニー KDL-32S2000 シングル 1366×768 1系統 2006年4月 最安値
KDL-32S2500 シングル 1366×768 1系統 2006年10月 最安値
KDL-32V2500 シングル 1366×768 2系統 2006年11月 最安値
東芝 32Z2000 ダブル 1366×768 3系統 2006年9月 最安値
32C2000 シングル 1366×768 2系統 2006年10月 最安値
松下電器産業 TH-32LX60 シングル 1366×768 1系統 2006年1月 最安値
TH-32LX65 シングル 1366×768 1系統 2006年9月 最安値
日立製作所 W32L-H90 シングル 1366×768 2系統 2006年9月 最安値
W32L-H9000 ダブル 1366×768 2系統 2006年5月 最安値
日本ビクター LT-32LC85 シングル 1366×768 1系統 2006年9月 最安値
三菱電機 LCD-H32MX60 シングル 1366×768 1系統 2006年4月 最安値
LCD-H32MX55 シングル 1366×768 1系統 2006年5月 最安値
バイ・デザイン D:3237MJ 非搭載 1366×768 1系統 2006年9月 最安値
LW-3202DFK シングル
(地デジのみ)
1366×768 1系統 2006年9月 最安値
クイックサン QLA-XB32TV 非搭載 1366×768 1系統 2006年8月 最安値
32V型はフルHD液晶搭載機がないため、大型モデルほど機種ごとの価格差はない。地デジチューナー非搭載機は、地デジチューナーを搭載する格安レコーダーと組み合わせて使うのがオススメだ。目利きになって、お手ごろな1台を見つけてほしい

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