Sデスク宅の地デジ受信工事も無事終了。Sデスクは37V型液晶を搭載するテレパソ「FMV-DESKPOWER TX90S/D」を使って快適な地デジ生活を手に入れたようだ。


でもアンテナ工事に12万円って高くない?

 これまでお伝えした「ホントにやってみました!実録・戸建て“地デジ”アンテナ導入記シリーズ」を担当して、実は筆者自身、いくつか疑問がわいてきた。

 例えば「1本のアンテナ線を分けて複数の地デジ対応機器に接続する場合、“分波”が先なのか“分配”が先なのか?」とか。「そもそもSデスク宅の工事って高くないか?」など、いろいろだ。

 またこのコラムに直接関係しているわけではないが、地デジARENAのコミュニティーサイト「今さら聞きたい地デジの疑問」にも地デジに関するお悩みが日々投稿されている。(質問募集中です!地デジの疑問はコミュニティへどうぞ!)

 そこでこれまでの疑問を整理するため、アンテナメーカーの「日本アンテナ」におじゃまして、いろいろと聞いてみた。今回取材に応じてくださったのは、同社営業本部テレビ電子機器営業部の榎原一夫部長と、同営業二課の皆川隆課長のお二方だ。


で、どうなのか実際に日本アンテナさんに聞いてみた

今回、取材に応じてくださった日本アンテナ営業本部テレビ電子機器営業部の榎原一夫部長

――店頭で「地上デジタル放送対応アンテナ」表記された製品を目にしますが、従来の地上アナログ用のUHFアンテナとの違いを教えてください。

榎原部長:実は地上デジタル放送も地上アナログ放送も、アンテナの構造自体は基本的に同じなんです。“地デジ専用”とか、特に何かすごく進化した部分がある、というわけではありません。つまり「UHFアンテナ」ということですね。一応、日本アンテナでは目安になるよう「地上デジタル放送対応」という表記を入れています。

――では、すべてのUHFアンテナで地上デジタル放送を受信できるのでしょうか?

皆川課長:そうとも言いきれません。 UHFアンテナは機種によってオールバンド対応(13~62ch)、ローバンド対応(13~44ch付近まで)、ハイバンド対応(25ch付近から~62ch)の3種類を販売していました。地デジを見る場合ですが、既にオールバンド対応のUHFアンテナを設置されていて、さらに従来のUHFと同じ方向のテレビ塔から地デジの電波が放送されているなら、特にアンテナを交換する必要はありません。しかし、ローバンド、もしくはハイバインド対応アンテナを接続していた場合、対応する周波数以外で地デジが放送されるようなら、一部は映るかもしれませんが、すべてのチャンネルは受信できません。その場合はアンテナの交換が必要です。

現在店頭に並んでいる地上デジタル放送に対応する機器には電子情報技術産業協会(JEITA)が定めた「DHマーク(JEITAデジタルハイビジョン受信マーク)」が記されている。DHマークはアンテナだけでなく、ブースターや分波機などの関連機器にも付けられているので機材購入の目安にしたい


UHFアンテナの外観から対応周波数を知るのは難しい

――ワイドバンド、ローバンドなど、いま使っているUHFアンテナがどのタイプか確かめる方法はありますか?

皆川課長:残念ながら外観から見分けることは難しいと思います。例えば3~5年以内に設置されたUHFアンテナはワイドバンド対応が主流になっているので、交換や設置時期を目安におおよその判断はできると思います。ただしアンテナがワイドバンド対応のタイプでも、放送塔が変更されている場合は、アンテナの向きを変えなければ安定的に地デジは受信できません。

――例えば今回テストをしたSデスク宅(横浜地域)の場合は、地上アナログのUHFはランドマークタワーから受信するのですが、地デジは東京タワーから受信するようになっていました。その場合は、ワイドバンド対応のUHFアンテナを使っていてもアンテナの向きを変更しないといけないわけですね?

皆川課長:そうです。ただ、地デジは“反射波”でも受信できてしまうんです。ですから、電波の強い地域の場合では、アンテナの向きが違っていても反射波を拾って地デジが映ることがあるかもしれません。

従来のアナログ波はビルなどの物陰では、受信障害が発生してテレビを受信できなかった。また反射波を拾うと画面の多重映り(ゴースト)などの映像障害が発生していた

地デジは電波が強ければ反射波でもテレビ受信が可能。従来ならビル影に入る建物の場合は、テレビ受信ができなかったが、反射波が届く方向へアンテナも向きを変更することで受信できる場合がある。反射波を拾った場合でも、伝送方式によりゴーストなどは発生しない

NEXT雨が降ると受信できなくなるのはホント?