イスで眠る技術が求められている

 Web2.0の現場が今一番必要としている技術は、意外にもと言うべきか、やはりそうだったかと言うべきか、イスで眠る技術かもしれない。イスは仕事場にある普通のイス。仕事場で眠る必要性がこんなにも求められていたのかと実感させられたのが、先週はてな界隈で話題沸騰だった、LifeHack:イスで眠る技術だ。人気の様子ははてなブックマーク-LifeHack:イスで眠る技術から分かる。ブックマーク数は約280。日記での引用は約60。寄せられたコメントを見ると「ああ、これこそ僕が欲しかったのだ」「頑張ろう、日本」「俺なら2つで寝れる」と感動が伝わってくる。全米が泣いたという感じ。

 いかにしてイスで眠るかという技術の要点は該当ページの解説図をご覧いただくと一目で分かる。4つのイスの高さを人間の身体に合わせて調節するのがポイントだ。これを見ていると、「最初からこういうふうに身体に合った製品があればいいのに」と思い至る。ビッグビジネスの予感というのだろうか。

 ところで、これ、昨年末このコラムで扱った「来年の“流行語大賞”はコレ!?「ライフハック」ってどういう意味?」ではないけど、ライフハックの1つ。イスで眠るっていうのはライフハックなんだろうか。


効率よく眠ることこそライフハックだ

 職場で眠るっていうのがライフハックなんだろうかと、ライフハックの本家「Lifehacker, the Productivity and Software Guide(ライフハッカー、生産性とソフトウエアのガイド)」を見ると、似たような話がある。「The ultimate napping pillow (究極の居眠り用枕)」がそれだ。どういう製品なのかと読むと、“ナッピング・ピロー”と呼ばれる居眠り用枕だ。スピーカーが仕込んである。これにiPodとか接続して、心地よい音楽を聴きながら眠るということらしい。

スピーカー内蔵ナッピング・ピロー(居眠り用枕)は5色から選べる

 ちょっと気になったのは、これって机の上に置いて顔を埋めて使うっていうのじゃないよね。これだと鼻や口がふさがって苦しそう。となると、日本の一部でニーズが高まりつつある職場で眠るという用途には向かないんじゃないだろうか。

 そもそもナッピング・ピローってなんだろと疑問に思ってググってみるとありました。「Face Down Desk / Table Pillow(顔を下向けにして眠るためのデスク・テーブル枕)」という商品。

机にうつぶせて居眠りするための枕もある

 あるもんだなあと感心して商品ページを見ていくと、これって車とか列車とか国際線の飛行機とかで居眠り用に使うトラベル・ピローにもなる製品。なーんだ。ちなみに私もこの手の首掛け枕を使ってます。とても便利。


眠るためにスピーカー枕で何を聞くべきか

 ライフハッカーの記事ではスピーカー入り枕で何を聴くべきか、という指南もあるので読んでみた。

After I got the Cozy Tunes pillow in the mail (thanks, Mom!), I decided that, with all of the sleep content we've covered here at Lifehacker, I could turn this pillow into a real tool of sleeping power. Today I'll show you how I turned my dorky Cozy Tunes pillow into the ultimate napping pillow.

コージー・チューン・ピローを送ってもらってから(ママ、ありがとう)、私はこれまでライフハッカーで扱ってきた睡眠グッズの中でも、これが最大の威力を発揮するように調整した。今日はださいコージー・チューン・ピローを究極の居眠り用枕にする方法を伝授しよう。

 エントリを読むと、聴くべき音楽についてのリストがある。

Your sleep-inducing program of choice:
  • Pzizz (Windows & Mac, ~$40)
  • SBaGen (Windows, Mac, & Linux, free)
  • Noise (Mac only, free)

 リンク先を辿ってみると、これっていわゆる音楽じゃないみたいだ。特にびっくりしたのが、「SBaGen--Binaural Beat Brain Wave Experimenter's Lab(バイノーラル・ビート脳波体験ラボ)」というもの。よく分からないのだが、バイノーラル・ビートというのは聴いているだけでトリップしてくるというか、アルファー波が出てくるという音声らしい。ネットで調べてみるとなんだかアヤしげな雰囲気。

 まあこれもネタのうちだしと思って、同サイトからバイノーラル・ビートを生成するソフトウエアをダウンロード。ソフトを起動していくつかサンプルの音声をヘッドホンで聴いてみると、なんか船酔いみたいな感覚に陥った。個人差もあるのだろうけど私はおすすめできそうにない。

 これだったらNHKラジオ第2放送が1日3回放送している「気象通報」のほうが眠くなるんじゃないだろうか。

石垣島では、北東の風、風力4、天気曇り、気圧1016ヘクトパスカル、気温11度。那覇では、北北東の風、風力3、にわか雨、15ヘクトパスカル、気温12度。

 気象通報のウィキペディアの解説も見ていたら、「16:00放送分については、女性アナウンサーが担当するケースが多い」なんてすごく有益な情報もあった。タイマー録音してiPodに入れておこう。

筆者紹介 佐藤 信正(さとう・のぶまさ)
テクニカルライター。1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業後、同大学院で言語学を学ぶ。小学生のときにアマチュア無線技士を免許をとり、無線機からワンボード・マイコンへ興味を移す。また初代アスキーネットからのネットワーカー。通信機器や半導体設計分野のテクニカルライターからパソコン分野へ。休刊中の「日経クリック」で十年間Q&Aも担当していた。著書「VBScriptハッカーズ・プログラミング」「JScriptハンドブック」など。

著者

佐藤 信正(さとう のぶまさ)

テクニカルライター。1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業後、同大学院で言語学を学ぶ。小学生のときにアマチュア無線技士を免許をとり、無線機からワンボード・マイコンへ興味を移す。また初代アスキーネットからのネットワーカー。通信機器や半導体設計分野のテクニカルライターからパソコン分野へ。休刊中の「日経クリック」で10年間Q&Aも担当していた。著書「Ajax実用テクニック」「JScriptハンドブック」「ブラウザのしくみ」など。