以前のコラム「これがなくては始まらない……地デジ受信に最適な『アンテナ』を探せ!」で、地デジの受信に必要なアンテナの選び方を紹介した。今回は屋内へ地デジを引き込んでから必要になるアイテムを紹介しよう。電波の流れをキチンと整理すれば、末永く美しい映像でテレビ放送が楽しめる。逆にここで配線機器の選択を失敗すると、デジタル放送といえどもノイズが発生したり、画面が映らないことがある。

 それでは地デジ対応の屋内配線について、VHF(地上アナログ放送)、UHF(地上デジタル放送)、BS・110度CSデジタル放送を受信する一戸建てを例に、その概略を説明しよう。

VHF(地上アナログ放送)、UHF(地上デジタル放送)、BS・110度CSデジタル放送を受信する戸建ての屋内配線の例

 まずアンテナから入ってきた電波を、最適な状態になるまでアンテナに取り付けた屋外型ブースターを使って増幅する。強電界地域ならブースターを使わなくて済むこともあるが、屋内で複数の部屋にアンテナ線を分配するなら、アンテナのすぐ近くで最大限の数値まで増幅した方が画質の劣化が少ない。

 屋内に引き込んだアンテナ線は、「分配器」でテレビアンテナが必要な部屋の数だけアンテナ線を分ける。そしてアンテナコンセント(TV端子)から、末端の機器へつなぐことになる。

 地デジ対応テレパソや地デジ対応機器には、「地上アナログ」「地上デジタル」「BS・110度CSデジタル放送」それぞれのアンテナ入力がある。そこで「分波器」を使って、1本のケーブルで配線されてきた3波を各電波に再度分けて、テレビやテレパソなどの機器に接続する。これが、地デジ受信から機器接続までの大きな流れだ。


地デジの電波を家庭に取り込む主要機器

 次に主な各配線機器について見ていこう。まずは「混合器付きブースター」だ。これは地上アナログ、地上デジタル、BS・110度CSデジタルの3種類の放送波を1本のアンテナ線にまとめる「混合器」と、弱い受信電波を増幅してやる「ブースター」を一体化したもの。放送波ごとに電波の強さを調整でき、中電界域で受信するなら必要な機器だ。

混合器付きブースター。各種放送波をブースターにより信号の出力を大きくして屋内へ配信する。価格は5万円前後から。写真はマスプロ電工の「VUBCB33AG」(実売価格1万9800円)

 アンテナ線を接続する機器の数に合わせて振り分ける機器が「分配器」だ。アンテナ線を部屋に引き込んですぐに接続する分配器は、混合機付きブースターで1本にまとめたアンテナ線を、テレビを見る部屋の数だけ振り分けるのに使う。振り分ける数が多いほど電波が弱まるので注意したい。

写真は八木アンテナの分配器「CS4DT-B」(左上・実売価格3822円)と「CS3DT-B」(左下・実売価格3454円)、「CS4DBT-B」(右・実売価格6800円)。CS4DBT-Bには、分配により低下するアンテナ出力を補正する回路が入っている。画質を落とさずに分配するならオススメ

 「分波器」は、混合機によって1本の線にまとめられた地上アナログ、地デジ、BS・110度CSデジタル放送波を、再度分ける機器。3分波機は「地上アナログ」「地上デジタル」「BS・110度CSデジタル放送」の3つに分ける。2分波機は「BS・110度CSデジタル放送」と、「地上アナログ」もしくは「地上デジタル」の2系統に分ける。

左の写真は3分波に対応する八木アンテナの「CBWS30BC」(実売価格2470円)。右の写真はマスプロ電工の3分波器「SR3TL2」(実売価格3160円)

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