前回の「えっ、エリア内でも映らない? “住宅タイプ”を知らずして快適地デジ生活はあらず!」でお伝えしたように、地デジを受信するにはアンテナの交換が必要になる場合がある。テレビやテレパソ、あるいはハイビジョンレコーダーなど、地デジ対応機器の選択ばかりに気を取られがちだが、地デジの受信に欠かせないアンテナ関連の機器や費用にも気を配りたい。

 UHF帯を使う地デジは、従来のVHFアンテナに比べ、アンテナそのものがコンパクトなものを選べる。また住宅環境によっては、地デジアンテナをBSアンテナのようにベランダに取り付けて受信することも可能だ。とはいえ、現在ショップにはさまざまな地デジ対応アンテナが並んでいる。それらを前に「いったいどれを選んでいいのか分からない!」という声が聞こえてきそうだ。


自分が住んでいる地域の「電界強度」を知ろう

 数ある地デジ対応アンテナから最適なタイプを選択する基準としては、住んでいる地域まで、どれだけ電波が届いているかという数値が参考になる。一般に届いている電波の強さを「電界強度」と呼び、単位はdB(デシベル)で表記する。電界強度は60db以上で受信できるエリアを中電界地域や強電界地域(80dB以上)と呼んでいる。電界強度が60dbを切る地域は弱電界地域になり、一般に受信対象外と考えられる。

 地上デジタル放送推進協会のホームページにある、「放送エリアのめやす」で受信可能エリアとなっている地域は、電界強度が60dB以上のエリアを表している。ただし、この表はあくまでも目安なので、自分の家が強電界地域なのか中電界地域なのかは不明。受信エリアの周辺部に近い場所に住んでいるのなら、さらに判断が難しくなってくる。そうしたエリアの場合は、屋外専用タイプなど、受信感度の高いアンテナを選ぶのがコツだ。


「屋外用アンテナ」の場合は設置料も忘れずに

 次に、アンテナの種類と選び方の方法を簡単にまとめてみた。アナタが住んでいる地域と受信エリアを確認しながら機種選びの参考にしてもらいたい。

 まずは「屋外用アンテナ」から見ていこう。屋外設置専用のアンテナで、一般に「八木・宇田式アンテナ」などと呼ばれている。カタログには受信感度の目安として、素子数が表記されている。一般にこの素子数が多いほど受信感度は良くなると言われている。

 そもそも屋根や屋上に設置するタイプなので、本体の長さは1mを超えている。そのためベランダなどの設置には向かない。アンテナ自体の価格はそれほど高いものではなく、3000円~1万円程度で手に入る。しかし別途、屋根への設置料などが必要だ。設置工事が必要な場合は、少なくてもアンテナ代込みで4万~5万円程度の予算は見ておいた方がいいだろう。

八木アンテナ「U-W19」(実売価格2650円)。中電界地域での利用に適した14素子のUHFアンテナ


一人でも取り付け可能な「屋外用ベランダ設置型アンテナ」

 「屋外用ベランダ設置型アンテナ」は、大きなアンテナを設置できないベランダ用に適したアンテナ。放送塔に近い強電界地域から中電界地域での利用に向いている。専用の金具を使うことで、一人でも設置できるのがメリット。電波が弱い地域での利用を考え、受信電波を増幅するブースター内蔵モデルも選べる。

DXアンテナ「MDA-350」(実売価格9800円)。弱い電波を増幅するブースターを内蔵。一度設置すれば、室内に設置したリモコンで、指向性を8段階に変更できる。この機能により屋内からの微調整が容易にできる マスプロ電工「LS5」(実売価格3240円)。ベランダなどに取り付けやすいコンパクトタイプ。通常の14素子アンテナに対して半分のサイズで同等の受信感度を備える

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