カンチョーっていうちょっと変な子どもの遊び。それがワールドワイドに広がっているらしい。そしてその情報をインターネットが結びつけてますます不思議な世界を繰り広げている。カンチョーがとりもつワールドワイドな情報をご紹介しよう。


アニメNARUTOの影響で全世界にカンチョーが広がる

 Livedoorニュースで読むことができるファンキー通信の記事世界「KANCHO」ブーム到来か?がネットの世界でその後も余波を投げかけている……感じ。この話、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で上原浩治投手が「ベンチの中でイチローさんにカンチョーしたりしてました」というところから始まって、英語のウィキペディアにKANCHOの項目があるというエピソードもある。ほんとかなとウィキペディアを検索すると、あった。Kancho - Wikipediaがそれ。漫画風のイラストまである。ちょっと訳してみる、意訳だけど。

 カンチョーは、日本の小学生がよくやる遊びというかイタズラ。やり方は、両手のひらを組み合わせ、人差し指だけ突き出し、他の子が気が付かないスキを狙って、そのおしりの穴に突き刺そうとする。同種の北米のイタズラ、ウェッジー(パンツをおしりに食い込ませる)とかグーシング(他人のおしりをつっつく)なんかに似ている。
 日本では何年も前からよくあるイタズラだったのだけど、近年他の国まで広まってきたのは、アニメ NARUTO のせい。アニメではこのイタズラが千年殺しと称されている。カンチョーの韓国名称はトンチムまたはドンチム。フィリピンではトゥンボン(元の意味は「直腸」)。日本では、有名人が毎回適当に他人をカンチョーするゲーム番組があった。

 ほんと?みたいな話が書いてある。アメリカで広まっているのは、ほんとみたいだ。OtakuBootyという英語のサイトでも、BootyProject Cultural Lesson: Kancho!(文化の学習:カンチョー)っていうことで解説があったりする。

アメリカ人が文化の学習で日本のカンチョーを学ぶらしい

 でも、もっと驚いたのは、その先。


カンチョーっていうチョコのお菓子があるんだって?

 英語版ウィキペディアのカンチョーの説明を読んでいたら、「カンチョーはまたロッテ製品のチョコ入りビスケットのブランド名でもある(Kancho is also the name of a brand of chocolate-filled biscuits produced by Lotte Confectionaries)」と書いてあるんだけど、どえぇ、知らないぞ、そんなお菓子。なんなんだそれ。

 思いつくのは、ロッテと言えばコアラのマーチだ。もしかして英語のウィキペディアにコアラのマーチの解説が、あった。Koara no machi - Wikipediaなんてほんとにある。もう何がなんだかわからない感じ。そこにカンチョーというお菓子のヒントはあるんだろうかと読むけど、ない。日本版のウィキペディアのコアラのマーチの解説にもない。

 他は? チョコ入りビスケットって……というところで、そうだ、パックンチョだ。ウィキペディアには、パックンチョの解説もあるので読むと「類似品にロッテのコアラのマーチ、明治製菓シンガポールのハローパンダなどがある」と書いてある。なんかそのあたりにヒントがありそうだと探すと、あった。

 ずばり行きましょう。ネットの世界でカンチョーといったら、http://www.kancho.co.jp/、ちがう、ロッテだ、韓国だ。http://www.kancho.co.kr/だ。スゴイっていうかカワイイっていうかスゴイ。

韓国のお菓子カンチョ専用サイトがある


もう日本の一部の人々にも人気の韓国お菓子カンチョ

 ブログ「ふなママ一家のブログ」の韓国みやげのエントリを見たら、韓国みやげに、カンチョがあるある。つまり、ほんとにお菓子だったんだ。

 もうひとつは、チョコレート菓子。森永パックンチョにものすごく似ているのですが、これは韓国ロッテカンチョというお菓子だそうです。パッケージのイラストカンチョちゃん(勝手にそう呼んでいる)が可愛くてトリコになってしまいました♪サンエックス系のキャラぽくも見えますが、どうやら韓国ロッテのオリジナルみたいです。
 ホームページを見つけたので、興味のある人はコチラ。ハングル語で内容はわかりませんが、可愛いカンチョちゃんに会えますヨ☆

 そうか、カンチョちゃんかぁ。たぶん、ぱっくんちょと似たような味なんだろうけど、食べてみたくなる。売ってないんだろうかと探すと、ある。菓子類 -> kfd0072 クッキー-カンチョ(韓国版パックンチョ)が売ってる。「17年も愛されてきたお菓子で~す」だそうだ。他にも、韓国のお菓子Iを見ると愉快なのがいろいろありそう。

 インターネットって、世界の情報をいろいろ結びつけるって言われてきたけど、ほんといろんなものを結びつけているんだなと実感。(佐藤信正)

著者

佐藤 信正(さとう のぶまさ)

テクニカルライター。1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業後、同大学院で言語学を学ぶ。小学生のときにアマチュア無線技士を免許をとり、無線機からワンボード・マイコンへ興味を移す。また初代アスキーネットからのネットワーカー。通信機器や半導体設計分野のテクニカルライターからパソコン分野へ。休刊中の「日経クリック」で10年間Q&Aも担当していた。著書「Ajax実用テクニック」「JScriptハンドブック」「ブラウザのしくみ」など。