次にサイバーリンクトランスデジタルの「フォトデータレスキュー」。ソフトはパソコンにインストールして利用する。復元に掛かった時間は約3分。22枚のJPEG画像はすべて復元できたが、MPEG-4動画は1つも復元できなかった。これは、もともと対応ファイルとなっていないのでいたしかたない。対応ファイルとなっていなくても、復元できるかと期待したが、少々甘かったようだ。復元方法は簡単で、(1)復元するメディアを選ぶ、(2)復元実行、(3)データを選んで保存する、のわずか3ステップで終了する。復元可能な画像はサムネイルで表示され、それぞれに復元するかしないかをチェックで選択できる。本当に不要なものはここでチェックをはずしてから保存すればよい。これなら、普段あまりパソコンを使わない人でも安心して使うことができるだろう。

 復元したデータは、標準設定ではマイ ピクチャに「Recovered」というフォルダが自動的に作成され保存される。ファイル名はカメラが作成するオリジナルのものではなく、「Recovered000.JPG」というように独自の連番名が付けられる。撮影したカメラのモデル名や撮影日、ISO感度、露出などのEXIF情報も一緒に復元されるので、削除していないほかの画像データと同様に扱うことができる。なお、一度復元したことのあるデータが入ったリムーバブルメディアを再度復元すると、フォルダ名やファイル名が「復旧済み」に変わり、すでに復元したことを教えてくれる。ユニークで親切な仕様だ。

フォトデータレスキューの操作画面。復元までの操作はシンプルで、リムーバブルメディアを選択して「次へ」をクリックするだけ。スキャンされた画像がサムネイルで表示されるので、画像を確認して保存するだけだ。復元が不要な画像はチェックをはずせばよい

 3つ目がジャングルの「完全フォト復元2006」だ。ソフトはフォトデータレスキューと同様、パソコンにインストールして利用する。結果は画像ファイル、動画ファイルとも見事にすべて復元された。スキャンから復元までの時間は4分30秒と、他の2製品と比べてもまずまずの速さといえる。大きなアイコンを採用したインターフェースもわかりやすくていい。復元までの手順はリムーバブルメディアを選び、「スキャン開始」ボタンを押すだけで後は自動的に復元保存までやってくれる。とにかく簡単にデータの復元ができてしまうのである。

 復元したデータは、マイ ピクチャに「復元」というフォルダが自動的に作成されて、その中に保存される。特に便利だと感じたのは、画像ファイルは「イメージ」フォルダに、動画ファイルは「ムービー」フォルダというようにきちんと分かれて保存される点。同じフォルダに画像も動画もまとめて保存されないのは、後々整理するときにも面倒がなくていい。ファイル名は独自の「イメージ0001.jpg」という連名で保存される。このソフトもEXIF情報まできちんと復元されるので、EXIF情報などを元に管理するアルバムソフトでも不明なファイルになることはない。

 さらに、復元可能なファイル形式は3製品の中で一番多いのも完全フォト復元2006の魅力のひとつ。画像、動画、音楽ファイルに加え、Word、Excel、Outlook Expressなど一通りのファイル形式を復元可能だ。

ソフトを起動したらドライブ欄からリムーバブルメディアを選び、「スキャン開始」ボタンをクリック。スキャンと同時にデータは復元され、マイピクチャに作られる「復元」フォルダに保存される。復元されたデータをクリックすれば、大きなプレビュー画面に表示されるので確認がしやすい

書き込み後のデータ復旧はやはり難しい

 それでは、フォーマット直後のファイルの復元比較が終わったところで、フォーマット後、書き込みをしてしまった場合にどれだけ復元できるかテストしてみた。基本的には、ファイルを消したあと撮影をしてしまうと、消したデータの上に新たなデータを書き込んでしまうので、上書きされた部分の復元は不可能。それ以外の部分がどれだけ復元できるかが勝負となる。フォーマット後に撮影した写真は3枚だ。

 まず、フォトリカバリー3.0だが、画像ファイルのうち5枚が復元できず、17枚が復元できた。動画ファイルは見かけ上すべてのファイルを復元したのだが、再生してみると2つのファイルが再生できなかった。したがって、復元できた動画ファイルは8ファイル中、6ファイルということになる。

 次にフォトデータレスキューでは、画像ファイルのうち3枚が復元できず、それ以外の19枚は復元できた。フォトデータはフォトリカバリー3.0よりも多く復元できたことになるが、こちらは動画を復元できないので微妙なところだ。

 最後に、完全フォト復元2006。画像ファイルの1枚が復元できなかっただけで、それ以外の21枚は復元に成功。動画ファイルも1つのファイルを除きすべて復元できた。結果、このテストでもっとも優秀だったのは完全フォト復元2006となった。

 ただし、この結果はあくまでも今回評価した条件下のものである。他の条件では、他の製品がもっとも優秀な結果になる場合もありうるだろう。

 今回、3製品をピックアップして簡単なファイル復元のテスト比較をしてみたわけだが、意外と使えるなというのが素直な感想である。また、どんなソフトでも結果は同じだろうと考えていたのだが、復元結果に違いがあって驚いている。もちろん、メディアの種類や撮影したデジカメによっては、復元できる確率も変化するだろうし、使うソフトとの相性もあるだろう。筆者は操作性やデータの復元性からみて、完全フォト復元2006が一番使いやすかった。インターフェースもわかりやすく初心者にもお薦めしやすい。しかし、これも好みがあるのでどれを選ぶかはユーザーに判断にお任せしたい。

 年に何回お世話になるかわからないソフトだが、しまった!というときに慌てないよう1つ持っていて損のないソフトである。

製品名 フォトリカバリー&ターミネータ 写真 復元+抹消
会社名 AOSテクノロジーズ
実売価格 8980円
概要 高速スキャンと詳細スキャンの2種類のスキャン機能を搭載し、状況に応じて復元方法を選択できる。JPEG、BMPなどの一般的な画像形式のほか、RAWデータ(CRWやNEFなど)にも対応する。
動作環境 Windows XP/2000/NT 4.0/Me/98/95
発売開始時期 2005年7月29日
関連情報 http://www.finaldata.jp/product/final_data_ft_1.html
評価した機能 フォトデータの復元機能
オススメ度 ★★★☆☆

製品名 フォトデータレスキュー
会社名 サイバーリンク トランスデジタル
実売価格 6395円
概要 対応ファイルとして、JPEG、TIFF、NEF、CRWをサポート。3ステップで復元できるのが最大の特徴で、初心者でも迷うことなくデータの復元ができる。
動作環境 Windows XP/2000
発売開始時期 2005年7月22日
関連情報 http://www.transdigital.co.jp/software/products/photodatarescue/
評価した機能 フォトデータの復元機能
オススメ度 ★★★★

製品名 完全フォト復元2006
会社名 ジャングル
実売価格 8980円
概要 復元まで2ステップで終了。復元したファイルは形式によって分類して保存されるので、わかりやすい。デジカメ画像以外にWord、Excelといったファイルも復元可能。
動作環境 Windows XP/2000/Me/98SE
発売開始時期 2005年10月15日
関連情報 http://www.junglejapan.com/products/sec/pfc06/photo/index.html
評価した機能 フォトデータの復元機能
オススメ度 ★★★★★

筆者紹介 太田 圭一
おおた・けいいち PC周辺機器を中心にデジカメや関連ソフトを執筆。最近、ヨガ教室に通い始めました。日ごろデスクワークで硬くなった体をほぐすのが目的。しかし、意外にヘビーで、ほぐれるどころか逆に筋肉痛になる始末…情けない。