秋の行楽シーズンということもあり、運動会や旅行などデジカメを持って出かける機会も多いだろう。デジカメの魅力はいろいろあるが、撮った写真をその場で確認でき、失敗写真などの不要なものはすぐに消去できるというのもデジカメの利点の1つだ。

 しかし、こうした利点とは裏腹に、簡単に消去できるがために残しておきたい写真まで間違って消去してしまった経験はないだろうか? その場ですぐに撮り直せるものならいいが、決定的瞬間というのは二度と撮り直すことはできない。

 そんな時に便利なのが、フォトデータ復元ソフトである。フォトデータ復元ソフトとは、間違って消去してしまった、あるいはメディアの一部のデータが何らかのトラブルで読み出せなくなった場合に、可能な限り画像データを復元するソフト。なんとも心強い、これぞ渡りに船ともいえるソフトだが、実際にどれだけ復元できるのか興味があるところだろう。

 デジカメ画像に限定しない一般データの復元ソフトもある。それに比べフォトデータ復元ソフトは、復元できるデータを画像などに限定されている分、価格が安価に設定されており、手軽に購入できるものが多い。

 そこで、今回の一芸チェックでは、フォトデータ復元ソフトを取り上げたいと思う。ただし、1つのソフトを紹介するのでは面白くないので、主要メーカー3製品を比較してどの程度フォトデータを復元できるのか検証してみた。

 今回取り上げたソフトは以下の3製品だ。


AOSテクノロジーズ

フォトリカバリー&ターミネータ 写真 復元+抹消

実売価格:8980円

発売日:2005年7月29日


サイバーリンク
トランスデジタル


フォトデータレスキュー

実売価格:6395円

発売日:2005年7月22日


ジャングル

完全フォト復元2006

実売価格:6180円

発売日:2005年10月15日

 デジカメには、三洋電機の「Xacti DMX-C4」を使い、128MBのSDメモリーカードをフルに使って22枚のJPEG画像と8つのMPEG-4動画を撮影したメディアをサンプルとして用意した。それを一度デジカメでフォーマットし、どれだけ復元できるかを第一に検証した。

 さらに二つ目として、フォーマット後に3枚の写真を撮影し、その状態で、フォーマットにより削除された画像がどれだけ復元できるかを検証した。つまりフォーマットしたところへさらにデータを書き込んだ場合でもどれだけのデジカメ画像が復元できるかを見るわけだ。復元するときは、カードリーダーなどは使わず、パソコンとXacti DMX-C4を直接USBケーブルで繋いだ状態で実行した。

さてどのソフトが一番データを復元できるのか?

 まずは、一つ目の単純にフォーマットした場合から検証していこう。

 まずはAOSテクノロジーズの「フォトリカバリー&ターミネータ 写真 復元+抹消」に含まれる「フォトリカバリー3.0」を検証してみよう。ソフトはインストールして使う方法とCDから起動する方法が選べる。今回検証した3製品中、唯一CDからも起動できるソフトだ。今回はCDから起動する方法で利用した。

 復元方法には、高速スキャンと詳細スキャンの2種類ある。まずはその名のとおり、高速でデータをスキャンできる「高速スキャン」実行してみた。えっ!もうスキャンが終わったの?というぐらい瞬時にデータのスキャンは終了したものの、復元可能とされる画像ファイルはわずかに1つだけ。動画ファイルはなぜか8つのはずが9つのデータを認識している。JPEG画像22枚中、復元できる画像がたった1枚ではあまりのもお粗末なので、今度は「詳細スキャン」を行った。すると今度は、21枚の画像データと15個の動画データを発見した。やはり削除した数よりも多い動画ファイルを検出している。

 何回かスキャンを試してみたが、どうしても残りの1枚は復元できず、21枚の画像データとなってしまった。動画データの数がなぜ多いのかは不明で、しかもこのカメラでは記録できないクイックタイム形式のMOVファイルとして復元されている。削除した動画ファイル自体は8つすべて復元できたのは良かったが、余計なファイルも復元されるのもどうかと思う。もしかしたら、はるか昔に違うカメラで利用したものの破片が残っていて、それを復元したのかもしれないが、復元したファイルを再生できなかったので、どんなファイルなのかは残念ながら判断できなかった。

 実行時間は先ほどの高速スキャンと違い、スキャンから自動復元まで5分近い時間がかかってしまった。また、復元した画像を保存するフォルダをあらかじめ作成しておく必要があるのも他のソフトと比べて面倒だ。

 とはいえ、ファイルをスキャンする前に、画像ファイルや動画ファイルといったカテゴリー別に選択できるところは◎。復元が不要なファイル形式を省くことで復元するスピードが速くなるからだ。対応するファイル形式も画像、動画ともに多く、音楽ファイルまで対応している点にも目を引く。スキャンしたデータは一覧表示のほか、アイコン、サムネイルと豊富なのもフォトリカバリー3.0の特徴だ。もちろん、復元したファイルにはEXIF情報も付加されている。

スキャン方法を高速スキャンと詳細スキャンの2種類から選択できる(左)。だが、高速スキャンは簡易版と考えたほうがよいだろう。確実にデータを復元したいなら、詳細スキャンの利用がオススメ。復元されたデータの表示方法は、サムネイル、大きなアイコン、小さいアイコン、一覧、詳細から選べる。画面はサムネイル表示

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