Wikipedia(ウィキペディア)といえば、インターネットで誰でも簡単に利用できるフリーの百科事典として有名だ。インターネットの利用者が共同作業で少しずつ構築を進めている百科事典でもある。まだまだ不十分な説明の項目もあるけど、けっこう楽しめる項目も増えてきている。で、「枕投げ」だ。修学旅行とかでやったでしょ。でもあらたまって「枕投げ」って何かと考えると難しい。Wikipediaの解説を読んでみよう。

Wikipediaのメイン画面。さまざまな事項についての投稿をまとめた百科事典サイト Wikipedeiaには「枕投げ」の項目もある

枕投げ(まくらなげ)は、修学旅行などで行われる、枕を投げ合う遊戯である。複数のプレイヤーによって行われるが、チームの編成は必須ではない。英語ではpillow fightと呼ぶ。アニメ・漫画では学生生活の描写に好んで用いられるが、実際の学生生活で体験するものは様々な制約のため少ないと考えられる。 この遊戯を競技化したものに、日本の旅館が主催している「温泉旅館枕投げ世界選手権」がある。

 解説が延々と続く。そうだったのかと読んで感心してしまう、つい(暇だと)。普通、百科事典に「枕投げ」なんて項目はないけど、さすがWikipedia。英語版のWikipediaだと75万項目もあるらしい。

 ちなみに手元の平凡社のマイペディアで「枕投げ」検索したけど項目はなかった。これだけ日本のアニメやコミックが世界に行き渡る時代(アメリカ人女性が「うる星やつら」のラムちゃんのコスプレしちゃう時代)、ここはひとつ正しい日本文化として「枕投げ」を世界に広めたいものだ。

なんと枕投げの「世界選手権」も開かれている!?

枕投げの国際ルール

 「枕投げ」は日本文化なのか。Wikipediaの「枕投げ」の説明には、「温泉旅館まくら投げ世界選手権」のリンクや、「2005年4月4日、オランダ・フローニンゲン市の学生達2997人で枕投げをし、ギネス・ワールド・レコーズに世界最大の枕投げ大会として認定された」という話も載っている。世界的に行われているようだ。

 「温泉旅館まくら投げ世界選手権」は文字どおり枕を遠くに投げるというものだ。トリビアの泉ですでにネタになってしまったけど、IT先進国フィンランドで有名な「世界携帯電話投げ大会」みたいな感じ。だが、ギネスに登録されたという「枕投げ」は本当に投げる大会だったのだろうか。なんか違う感じもする。

 というところで「枕投げ」って英語でなんて言うのだろと疑問に思う。Wikipediaは約110もの言語で展開されている百科事典だ。もしかすると英語の説明があるかも。と左コラムを見ると「他の言語」にEnglishのリンクがある。ぽちっとなである。

 「Pillow fight(ピローファイト)」の項目が出てきた。英語の説明を読むと、なんとなくだが、投げると限らず、枕を唯一の武器にして本当にバトルしちゃうみたいだ。投げ技もありだろうが、ちょっと日本の枕投げと違うようだ。それしてもアメリカ人のベッドにのっかっている枕ってけっこうでかいから攻撃とか防御にまじで使えそう。

「世界携帯電話投げ大会」 英語版Wikipediaでも「枕投げ」の項目がある

ギネスブックへの挑戦は続く

 枕投げというか枕合戦というかそんなんでギネスに挑戦なんてことするのかと疑問に思いつつ、Pillow fightという英熟語も覚えたことだし、まさかと思って国際的なニュースが簡単に検索できるGoogle Newsで検索すると、おやっ、ニュースが出てくる!

 10月7日付けのカレッジエイトタイムズというサイトの記事"Biggest pillow fight ever held on Drillfield(かつてない最大規模のピローファイト大会)"を見たら、枕を使ったバトルの写真が掲載されている。でも、この記事はまだ参加者募集時点のもので、参加費は1ドルは災害の寄付金となるとのこと。  結果が気になって別のニュースを見たら、バージニア工科大学に老いも若きも集まること1500人。10分程度だったらしいけど枕を使ってわいわいのバトルしたそうだ。すごいですね。集まった寄付金は1500ドル(17万円)。善意は楽しくってことで、日本でも代々木公園とかでできないものか(だめっすか)。(佐藤 信正)

著者

佐藤 信正(さとう のぶまさ)

テクニカルライター。1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業後、同大学院で言語学を学ぶ。小学生のときにアマチュア無線技士を免許をとり、無線機からワンボード・マイコンへ興味を移す。また初代アスキーネットからのネットワーカー。通信機器や半導体設計分野のテクニカルライターからパソコン分野へ。休刊中の「日経クリック」で10年間Q&Aも担当していた。著書「Ajax実用テクニック」「JScriptハンドブック」「ブラウザのしくみ」など。